地域の自然を生かし、四季を問わず、アウトドアライフを家族で楽しめる野外活動ゾーンから、もう一歩踏み出し、自然の色濃い散歩道を歩けるコースがあります。各コースに特徴があり、自然の楽しみ方も変化に富んでいます。
コースの紹介
コナラバヤシの道
コナラバヤシの樹林帯の中を、小鳥たちのさえずりに耳をすましながら歩くと、ちょっとした森林浴気分が味わえます。
春は、ヤマザクラが美しく、夏は緑の木蔭を渡る風がここちよく、秋は、紅葉に包まれ、冬は展望広場の落葉した、こずえ越しに望む遠景が美しく、年間を通して楽しめるコースです。
南山頂展望広場からは、明石海峡 大橋を見ることができ、ファミリーに人気の散歩コースとなっています。
歩き方
P3駐車場から、南山頂展望広場、南第2展望広場、北山頂展望広場、北第2展望広場、P2駐車場です。
全長1300メートル、約60分かかります。
里山の道
入り口の尾根の部分は草原、谷に入るにつれて、背の高い樹林が広がる昔の、里山の面影を残している散歩道です。
四季それぞれに移り変わる自然の姿と、すがすがしい空気にふれ、心身ともに元気になってください。
森の中で深呼吸、胸いっぱいに、空気を吸い込んでみましょう。身も心もスッキリと気持ちが良くなります。それは、木の持つ独特の香りによるものです。これは木が微生物や病原菌から自分を守るために出している「フィトンチッド」というガスで、人間の皮膚を刺激したり、気分を落ち着かせたりする働きをします。森林浴は人間をリフレッシュする、緑のシャワーです。
歩き方
北口ゲート南から、オートキャンプ場に向かって歩きます。全長300メートル、約30分かかります。
マツとツツジと野鳥の道
野鳥観察のポイントです。堂坊池広場から、池を横切り、テントキャンプ場へ通じるルートは野鳥の宝庫です。水面には、セグロセキレイ、カイツブリ、アオサギの姿もあります。運がよければ、宝石のヒスイにたとえられる美しいカワセミに出会えるかもしれません。枯れ葉が落ちて、見通しがきくようになった雑木林では、冬鳥の活発な動きを観察しましょう。
道の途中に、源平戦の案内板があります。源義経が平家一門に大打撃を与えた奇襲作戦、ひよどり越えの逆落しの間道は、しあわせの村付近との説があります。800年以上昔の戦いです。
歩き方
堂坊池から、テントキャンプ場、星空を見る広場、西尾根、堂坊池広場です。全長1400メートル、約60分かかります。
白川への抜け道
鎮守の森の中を歩きます。日本庭園の南にある緑豊かな丘で、カワラヒワなどの野鳥のさえずりを聞きながらの散歩は、ちょっとした里山気分です。しあわせの村を造成する際、鎮守の森を精神的なシンボルにと、思いをこめて、自然をそのままに残した部分です。日本庭園は鎮守の森を、借景として取り入れています。
神港園(しんこうえん)しあわせの家の裏から、186段の石段を下ると、ウグイス、メジロ、ヤマガラ、キジなどの鳴き声が聞こえます。ササや、低木の間にも目をこらしてみましょう。途中の大きな落石は、阪神・淡路大震災によるものです。
大昔、このあたりは、湖の底だった、といわれており、湖の底に堆積して、できた白い凝灰岩(ぎょうかいがん)の層が見られます。
歩き方
ふれあい広場から、鎮守の森、186階段、雑木林の道白川の里に通じる、しあわせの村出口です。全長1100メートル、約40分かかります。
白川の里(しあわせの村の外になります)
白川の里は、平安時代、貴族や社寺の荘園が造られたころ、このあたりに人が住み始めたといわれ、源平 一の谷の合戦で、源義経を案内した、鷲尾 三家(さんけ)のひとつが残るほど、歴史の古い地域です。
この付近は幕末に、徳川道を造った際、岩を削ったところです。1500万年以上も前に堆積した神戸層群白川累層の砂岩、凝灰岩の地層が見られます。
道の途中にある、石抱きカヤは、高さ20メートル、幹まわり4.5メートル、兵庫県では第8位の巨木です。樹齢は推定350年です。小さな石柱を抱き込んでいるところから生まれた愛称です。神戸市指定天然記念物と、県郷土記念物に指定されています。
石抱きカヤを過ぎたあたりから棚田の風景が広がります。伊川沿いの狭い斜面に、水田が棚をつくったように続きます。竹林や雑木林と、ため池がセットになった、伝統的な農村風景です。燃料や肥料を供給し、降雨による水量を調節する役目を果たしてきた森林、安定したかんがい用水を供給するため池などが、多くの生き物の存在を可能にしたのです。
自然とやさしく、つきあいましょう
自然の中に入って、肌で感じたこと、耳に入ってくる音、目にとまるもの、においなど、いろいろなものを観察して、自然界の不思議を発見しましょう。
マナーを守って、自然とやさしく、つきあいましょう。
- 草花は取らずに、観察しましょう
- 生き物を、むやみに殺すのはやめましょう
- 危険な生き物に気を付けましょう
- ごみは、捨てずに持って帰りましょう
- たばこ、火の始末は、きっちりしましょう
- 大きな音をださないようにしましょう